MARBLE SHEEP『FOR DEMOLITION OF A SPIRITUAL FRAMEWORK』

(FUNFUNDVIEZIG 141/CAPTAIN TRIP RECORDS CTCD-459/2003)>
THIS ALBUM IS DEDICATED TO NAOTO HAYASHI


01.OLD FISH
02.FLA FLA HEAVEN
03.THE DROP
04.THE NIGHT OF THE SHOOTING STAR
05.AND THEN
06.RAIN
07.PERFECT ISLAND
08.JUST GOING AROUND IN CIRCLES
RECORDING MEMBERS
KEN MATSUTANI
:GUITAR,VOCAL
RIE MIYAZAKI
:BASS,CHORUS
YASUYUKI WATANABE
:PERCUSSION,CHORUS,SYNTHESIZER
TAROU ARAKAWA
:DRUMS,PERCUSSION,CHORUS
BROWN' NOSE NO.2
:GUITAR

SPECIAL THANKS
AKIHIRO NAGOYA,NORIO ICHIKAWA,PIET MANNS,
PINEAPPLE TOM,MIMAKI KONDA
NAOTO HAYASHI

COVER DESIGNED BY TORU MORISUE

新生マーブルシープの第二弾として2003年11月にリリース。スタジオアルバムとしては五作目にあたる。
メンバーは前作から松谷と宮崎を残し総入替えとなったのだが、
その宮崎にしてもギターからベースへとコンバートしているのでリーダー松谷以外は全て変わったと言っていいだろう。
しかし、このメンバーチェンジは大成功で過去最高と言えるラインナップとなり、特にリズム隊の素晴らしさは目を見はるモノがある。

インパクトは前作より薄らいだものの、メンバーも固定しバンドも安定した故に得られた深みは今時珍しく
何度でも聴くに耐える作品に仕上がった最大の要因と言えよう。
内容もライブで定番の爆走チューンの02をはじめ、ヘヴィなサイケデリックインプロがひかる01,03,06,
パラダイス指向の04,07,アンビエントドローンの08とバラエティに富み聴く者を飽きさせない。
そして何よりもちゃんとバンドとして機能している個々のプレイが素晴らしい!!

先にも触れたが今作での最大のポイントとも言える重厚でしなやかなリズムは圧倒的で、
94年の解散までいて99年の復活一発目そして2002年に完全復帰した渡邊の細やかで洞察力に富んだドラミング、
レゲエバンドパイナップルトムから参加した荒川のやわらかく円を描くような大きなノリ、
そして何より驚かされたのがギターからコンバートした宮崎理絵のベースプレイ!!

普通ギタリストがベースを弾くとリズム解釈がギターのままでベースとしては成立しないことがままあるのだが、
彼女の場合全くそんなことはなく、持ち前のノリの良さ、しなやかで重心の低い野太いビートと深いタイム感、
そして思い切りの良さでバンドをグルーヴさせている。

2001年からはじめたベースをこんなに短期間でしっかり自分のモノにしているのは、
この手のバンドのメンバーとしては珍しくサザンロックやブラックミュージックをも嗜好しているのにも起因しているのだろうが、
何よりも音楽自体の根底をしっかりと理解していることの表れと言えよう。

マーブル・シープと言えば未だに初期しか評価しない傾向が残っているが、
表面的なサウンドは変化しているものの目指すところは何も変わっておらず、
むしろ現在の方がより純度を増しバンドとして成長を続けている。
今作でも松谷が今まで吸収したことを最高の形で提示し過去最高と言えるメンバーが昇華させていった最高傑作であると信ずる。
しかし、これもまだ到達点ではなく、さらなる可能性を感じさせ良い意味での過度期であるかもしれない。
何しろ結成以来右肩上がりで良くなっているバンドなのだから。

(WRITTEN BY 渡部徹(ライナスの毛布) 2004.2) 
(2006.7.加筆修正) ※無断転載厳禁

RETURN